最新ムーブメントに宿るパイオニアスピリット
ハミルトンが創業した1892年に誕生し、後に“アメリカ鉄道のタイムキーパー”と称されることとなった鉄道員向けのポケットウォッチ。ブランドのルーツであるこのポケットウォッチにインスパイアされた「レイルロード」シリーズは、ブランドの歴史を体現したタイムピースとして愛され続けています。2014年には最新クロノグラフムーブメントH-21を搭載した「レイルロード オートクロノ」や、アシンメトリーにスモールセコンドを配した「レイルロード スモールセコンド」が発表され、シリーズの人気は不動のものに。2015年のバーゼルコレクションでは、美しい装飾が施された最新ムーブメントH-10-Sを搭載したフルスケルトンモデルが登場し、さらにバリエーションが充実します。
RailRoad Skeleton/レイルロード スケルトン
「レイルロード」のオリジンであるポケットウォッチを想わせる丸みを帯びた重厚感のあるケースに、クールな表情を魅せるフルスケルトンの文字盤を備え、モダンなタイムピースに仕上げられた「レイルロード スケルトン」。ダイヤルから覗くムーブメントは、最新のスケルトン専用ムーブメントH-10-Sを搭載。伝統的なペルラージュ加工とコート・ド・ジュネーブが施され、美しく時を紡ぎます。さらに、ハミルトンのスケルトンウォッチとしては初の標準持続時間80時間を実現し、日々の装いに合わせて時計を着替えるファッション感度の高いビジネスマンにもうれしい仕様に。また、ストラップとコーディネートされたブルーススチールの秒針が、シャープで精悍なフルスケルトンのダイヤルに遊び心を効かせています(H40655751)。歴史を感じさせるクラシカルな佇まいと、現代的なエッセンスが融合したモダンなタイムピースの誕生です。
Editor’s note:鉄道公式時計の歴史
相次ぐ鉄道事故から人命を守ったハミルトンのポケットウォッチ
ハミルトンの鉄道時計の歴史は、1892年に遡ります。1880年代のアメリカでは、時間帯が50以上に分けられ、現在のように共通の時間が定められていなかったことから、しばしば大規模な衝突事故が発生していました。そこで鉄道会社は1880年代に現在のような標準時間帯を導入。しかし、その後も鉄道員の時計が正確でなかったことから、しばしば悲惨な事故に見舞われていました。そのような時代の中で、ハミルトンの鉄道時計は誕生します。複数の鉄道会社によって、鉄道時計の公式基準が制定された後も、ハミルトンは基準値を常に上回る高精度の時計を提供し続け、鉄道時計のリーディングブランドとして、不動の地位を獲得することとなりました。
鉄道精度の時計は、鉄道員から乗客へ
創業から間も無く、20世紀初頭にハミルトンは”鉄道公式時計”という栄誉ある称号を獲得しました。当時の新聞や雑誌には、”The watch of Railroad Accuracy (鉄道精度の時計)”というスローガンを掲げたハミルトンの広告が掲載されています。ハミルトンが鉄道員たちの問題を解決した後も依然として残されていた課題は、個人の乗客は正確な時間を知ることができなかったということ。乗客一人ひとりの時計が正確なものでなかったために、アメリカ全土で乗客が電車に乗り遅れることがしばしばあったとされています。さらに、間違った時間を示す時計をつけた他の乗客に時間を尋ねることが、さらなる災いを呼んだとも言われています。