オマージュとはお世辞の最もよい言い方だ。
ブラックベイ プロが発表されたとき、予想通りさまざまな反応や意見が出たが、そのうちのひとつが、チューダー製のGMTウォッチであるブラックベイ プロが、ロレックス製のエクスプローラー IIに似通っているのはよくないというものだった。つまり、少なくとも一部の愛好家にとっては、チューダーが自社のヴィンテージモデルではなく、親密な関係にある他社のヴィンテージモデルをコピーし、BB(ブラックベイ)プロは借り物の栄光を自ら着飾ろうとしているように感じられたのである。この「Point/Counterpoint」の最新版で、ダニー・ミルトンは、確かに似すぎていて違和感があると論じている。私はこの見解に反対で、いつものようにドン・コルレオーネがヴァージル・ソロッツォを断るように、私の理由を説明しよう。
まず最初に、ブラックベイ プロを見て最初に思い浮かべるのはエクスプローラー であることは否定できない。しかも、その類似性は一般的なものではなく、エクスプローラー IIの初代モデル、79360DKを思い浮かべるのだ。
チューダー ブラックベイ クロノダーク 79360DK
チューダーがオフィシャル・タイムキーパーを務める『ラグビーワールドカップ2019』。
こちらの【79360DK ブラックベイクロノダーク】はチュードルが2017年からパートナーシップを締結するラグビーのニュージーランド代表の『オールブラックス』に敬意を表して作られたスペシャルモデルです。
1884年の創立から今日までオールブラックスに選出された1181人に合わせた個数のみで初回分は生産され、今後については新しい選手が選出されるたびに追加生産される予定とのことです。
1971年から1984年まで生産された79360DKは、エクスプローラー IIの全モデルのなかで、ヴィンテージ・エクスプローラー IIといえばこのモデルを思い浮かべる方も多いのではないだろうか。79360DKは、24時間スケールが刻まれたスティール製ベゼルと、非常に大きな24時間針(独立して設定することはできない。エクスプローラー IIが独立した24時間針を持つようになるのは、1984年の16550の導入以降である)を備えていた。また、針と文字盤(5分と2分半のマーカーを含む)には核融合炉を起動させるのに十分な量のトリチウムが使用されていた。79360DKはデュアルタイムゾーン対応モデルではなく、24時間針は独立して設定できず、ベゼルも回転しない(現在のエクスプローラー IIは、もちろん独立して設定できる24時間針を備えており、オリジナルの固定ベゼルを引き継いでいる)。
エクスプローラー IIは、洞窟探検家、つまり洞窟学者のために開発された時計として販売されたことは、多くのマニアにとって記憶に新しいと思う。とてもニッチなマーケットだ。ロレックスはこのことにかなり早くから気づいていたようで、この時計の広告は洞窟探検家のための時計から、探検家および探検全般のための時計に変わった。広告では、熱気球乗りや火山学者、もっと平凡なスキーヤーなど、あらゆる人にこの時計が使われていることが紹介された。しかし、79360DKはその生産期間中、ニッチなステータスを揺るがすことはなかったが、近年、ヴィンテージ・ロレックスのほぼすべての製品と同様に、コレクション性が高くなってきている。光源へあてて畜光する必要がないので、79360DKのトリチウム夜光は、実際にはスーパールミノバ/クロマライトよりも地下に長時間潜るのに適していることは注目に値すると思う。
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エルメスのアップルウ URL 2023年07月29日(土)05時55分 編集・削除
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